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養母の凄い人生

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姉の日舞稽古
姉の日舞稽古
家では姉が日本舞踊を習い始めました。私はその稽古に着いて行くのがとても楽しみでした。あの三味線の音や、お弟子さんたちが踊っているのを見るのが大好きで、いつも姉のお共をしていました。ある時、アパートの物干し台に上がって稽古場で見たお師匠さんの仕草や口三味線を真似て一人で踊っているところを母が見つけ「あら、カコちゃん上手だね」と褒めてくれました。そして母が「家はお金が無いから貴女にはお稽古事をさせられないの、お姉ちゃんは長女だからこれからも色々と習い事をさせないといけないしお金がかかるから、我慢してね」と言われ私は母に可愛がれていることを実感していたし、これ以上の幸せは望んでいなかった。それと自分が養女の身であることは常に心の底にあったので我が儘を言ってはいけないことを自覚していた。「カコちゃんは諦めがいいから母さんは助かるよ。その点お姉ちゃんは聞き分けが悪くて、いつまでもグチュグチュ言って、母さんを困らせる。カコちゃんは親孝行だね」と言われた事がとても嬉しかったが私としては、月謝を払ってまで覚えなくとも姉の稽古にお供していればお弟子さん達の踊りも覚えられたので何の不自由もなかった。発表会の時は、姉が振袖を何枚も買い与えられて持っていた。それまで親戚中をたらい回しにされて育ってきた私にとっては、実際の振袖を見るのは初めてで、そっと触ってみて体がぞくぞくしたのを覚えている。総絞りのショッキングピンクの美しいもの、黒い緞子地に千羽鶴の刺繍が施されたもの、虹の柄に白い鳩が羽ばたいているもの等があり、その時はじめて姉を羨ましいと思った。中ノ島の大きな料亭で発表会があり母は早朝から嬉しそうに何種類もの料理を作って重箱に詰め、近所の奥さん達を誘って行きました。姉は“藤娘”を踊りそれを母は涙を浮かべて観ていました。
 
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