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養母の凄い人生

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その5
 トキコは同僚や近所の人たちに好かれたようで町内の女子野球チームに入ったり、友人と茶道、生け花をはじめ書や謡曲まで習ったというのだから、当時は女郎という言葉で蔑まれていたはずの彼女なのに何と活発に青春を謳歌したそうです。苦界に身を沈めた分だけ自分を高めようと何にでもチャレンジしたのでしょう。
 昭和13年、遊女仲間の知人から事情があって結婚できない男との間に女の子を出産したのですが育てられずに困っていることを聞かされてその親子の事がかわいそうで毎日眠れないくらいに同情していました。自分は子供の産めない身体だということを知っていたトキコは何日も悩んだ末祖母にその女の子を養女にしたいと相談しましたが祖母は年で病弱なために猛反対していました。しかし言い出したら引かないトキコについに根負けして、自分も育児に協力しようと言う事になり、まだ出生届もしていなかった女の子をついに養女としたのです。始めは猛反対していた祖母は目に入れても痛くないほどの可愛がり様でいつも自分の懐に入れていたそうです。
 この女の子は後々には私の姉にあたるのですが、母は生涯私たちには自分が産んだ子として隠し通しましたが私が社会人になって友人が出来、その人のお母さんが我が家の事情に大変詳しく、私の姉が養女になった経緯をよく知っていたので驚きました。
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